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ナマハゲを知る事典

ナマハゲを知る事典

著者 稲雄次
発売日 2019年12月10日
ISBN 978-4-86498-071-5
体裁 A5判・上製・400ページ
定価 本体8,500円+税

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内容

「泣く子はいねがー」で知られるナマハゲ。
ユネスコの無形文化遺産に登録されたナマハゲ行事は、ナマハゲに扮した若者と集落の家々の人々とが織り成す民俗行事である。
古い形態を保ち、伝統を守ってきたが、本来の意義は転換してしまったという。
では、本来のナマハゲ行事とはどのようなものだったのか。
歴史を遡り、行事の細部にまで踏み込み、ナマハゲの原初形態を明らかにしてゆく。
全国の来訪神行事も紹介。

目次

第I部 ナマハゲ

第一章:ナマハゲ行事
概説
1. ナマハゲの正体と語源
2. ナマハゲ行事の実施日
3. 行事主体
4. 保存主体層
5. ナマハゲの人数
6. ナマハゲの面
7. 装着具の種類
8. 持ち物の種類
9. 実施前後における神社参拝
10. ナマハゲの所作と問答実態
11. ナマハゲ来訪前の各家の準備
12. 禁忌伝承
13. 巡後行事
14. 歳神としてのナマハゲ

第二章:ナマハゲ伝説
概説
1. 武帝説
2. 異邦人説
3. 修験者説

第三章:ナマハゲ行事の変遷
1. 菅江真澄の時代のナマハゲ
2. 柳田国男と折口信夫の時代のナマハゲ
3. 吉田三郎の時代のナマハゲ
4. 高橋文太郎による補足
5. 吉田以降から現在までのナマハゲ
6. 結語

第四章:秋田県内の類似行事
概説
1. 大館市
2. 八峰町八森
3. 八峰町峰浜沢目水沢
4. 能代市浅内のナゴメハギ
5. 三種町旧八竜町、旧山本町、旧琴丘町
6. 八郎潟町夜叉袋
7. 五城目町浅見内
8. 潟上市旧飯田川町下虻川、旧昭和町豊川槻木
9. 潟上市天王
10. 秋田市金足、浜田、下浜
11. 秋田市豊岩
12. 秋田市雄和町
13. 由利本荘市岩城、大内、松ケ崎
14. にかほ市中野、水沢
15. にかほ市旧金浦町飛、旧金浦町赤石
16. にかほ市旧象潟町のアマノハギ
17. ナマハゲの秋田県内類似行事の伝播

■コラム■

第II部 全国仮面仮装の来訪神行事

概説
1. ナモミとスネカ
2. アマハゲ
3. アマメハギ
4. アマメン
5. トシドン
6. チャセゴ
7. カセドリ
8. ホトホト・トヘイ・トノヘイ・コトコト・トビトビ
9. カイツリ・カユツリ
10. アカマタ・クロマタ
11. 南西諸島

■コラム■

おわりに――来訪神儀礼の現像――

参考文献/索引

著者

稲雄次(いねゆうじ)
1950年生まれ。
民俗学者。
秋田経済法科大学法学部教授、国立歴史民俗博物館客員教授などを経て、現在は聖和学園短期大学講師。
著者等略歴は刊行当時のものです。