世界の民族衣装文化図鑑
【合本普及版】

今から約3万年から4万年前の後期旧石器時代、先史人たちは、植物の茎をうまく利用して、長くて丈夫な紐をつくることを発見した。
人々は、このような紐で前掛けや被り物をつくり、さらに染め織りの技術を高め、膨大で驚くほどさまざまな衣類のアイデアを生み出していく。
日々の暮らしや特別な儀礼の中で身につけてきた衣服や装飾品の数々を、各地域の自然環境や歴史的背景についても解説しながら、約1000点の図版とともに紹介する。

1.中東
古代近東／アラビア半島／地中海東部／イラン高原
2.ヨーロッパ
先史時代のヨーロッパ／古典時代のヨーロッパ／ヨーロッパ民族衣装の伝統
3.中央アジア
モンゴル／シルクロード
4.東アジア
中国／朝鮮／日本
5.南アジア
インド／ヒマラヤの王国：チベット、ネパール、ブータン
6.東南アジア
大陸部：ミャンマー／ラオス／カンボジア／ベトナム／タイ
島嶼部：インドネシア列島（スマトラ島、ジャワ島、バリ島、スンバ島、フローレス島、ティモール島、スラウェシ、ボルネオ島）／フィリピン諸島
7.オセアニア
オセアニア：オーストラリア／メラネシア（ニューギニア、メラネシアの南の島々）／ミクロネシア／ポリネシア（ハワイ諸島、ニュージーランド）
8.北アメリカ
北極圏／北西海岸／ウッドランド／大平原／南西部／メソアメリカ
9.南アメリカ
古代アンデス／現代のアンデス／アマゾニア／パタゴニア
10.アフリカ
東アフリカ：農耕民／遊牧民（マサイ族、サムブル・トゥルカナ・ポコット族）
南アフリカ：コーサ族、スールー族、ンデベレ族
中央アフリカ
西アフリカ：ガーナ／ナイジェリア西部／ナイジェリア北部／ナイジェリア南東部
北アフリカ：山地に住むベルベル人／サハラに住むトゥアレグ族
巻末資料
本文注・参考文献・関連語彙集・総索引

パトリシア・リーフ・アナワルト（Patricia Rieff Anawalt）
カリフォルニア州立カリフォルニア大学ロサンゼルス校（UCLA）付設フォーラー文化史博物館地域衣装研究所所長。
ジョン・シモン・グッゲンハイム記念財団およびロンドン古代協会特別研究員。
2015年逝去。

蔵持不三也（くらもちふみや）
1946年、栃木県今市市（現日光市）生まれ。
早稲田大学第一文学部卒。
パリ大学ソルボンヌ校修士課程・パリ社会科学高等研究院博士課程修了。
早稲田大学名誉教授。
文化人類学・歴史人類学専攻。