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地図が語る
感染症の歴史

地図が語る 感染症の歴史

著者 ギヨーム・ラシュナル
ガエタン・トマ
地図製作者 ファブリス・ル・ゴフ
訳者 荒木和夫
発売日 2024年9月18日
ISBN 978-4-86498-111-8
体裁 B5変型・158ページ/フルカラー
定価 各巻 本体6,500円+税

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内容

世界の歴史に大きな影響を及ぼしてきた感染症。
100におよぶ地図とグラフ、さらに未公開の資料も駆使し、それぞれの感染症をその時代の文脈に沿って理解するとともに、将来の感染症への対応を考える。

目次

序文
感染症と場所

パンデミックの惑星
新石器革命の毒入りギフト/古代の疫病/中世における黒死病/コロンブス交換、微生物の交差/蚊の帝国/コレラーー現代の感染症の原型/スペイン風邪の衝撃/根絶の夢/エイズーー幻想の終焉

感染症の探索者ーー疫学の視覚文化
悪い空気/症例をカウントする/地図の魔法/流行曲線/ネットワークとクラスター/ウイルスの追跡ーー遺伝子配列の貢献

流行の領域
地中海における検疫と交易/コレラと帝国の時代における検疫/植民都市における感染症と人種隔離/東ヨーロッパにおける戦争、ナチおよびチフス/アフリカにおける眠り病との植民地戦/国際開発問題としての感染症/グローバル安全保障問題としての感染症/新型コロナ禍での世界のロックダウン

ロックダウンの場ーー監禁から自己の発見へ
サナトリウムにおける近代的生活/衛生学者のユートピア/ハンセン病施療院列島/隔離された生活ーーニューヨークのチフスのメアリー/パリのクロード=ベルナール感染症病院/出会いの場、管理の場/ニューヨークとパリ、エイズの都/感染症と語り

病原性の環境
中央アフリカにおけるHIVの環境史/生物多様性の危機と感染症の危機、20世紀と21世紀/脱工業化社会の感染症/環境病としてのライム病/感染症と交差性ーーイル=ド=フランスの例/感染症の傷ーートラウマと記憶

おわりに
感染症を別のアプローチで

付録
参考文献

著者

ギヨーム・ラシュナル(Guillaume Lachenal)
科学史家、パリ政治学院教授、メディアラボ研究員。
民族学と生物学を組み合わせた革新的なアプローチで、感染症の歴史と記憶に焦点を当てた研究を行なっている。
植民地時代とポストコロニアルのアフリカ専門家。

ガエタン・トマ(Gaëtan Thomas)
歴史学者、パリ政治学院博士研究員、メディアラボのメンバー。
専門は疫学史・ワクチン接種の歴史。
また、エイズの文化史に関わる2人の美術批評家、ダグラス・クリンプとクレイグ・オーウェンズのテキストを翻訳・編集している。

地図製作者

ファブリス・ル・ゴフ(Fabrice Le Goff)
フリーの地図作成者・地理学者。
オトルマン社と定期的に協働し、『植民地帝国大地図』(2019年)、『地図とグラフィックデータで見る中東の歴史』(2020年)、『地図とグラフィックデータで見る地中海の歴史』(2022年)の地図を作成している。

訳者

荒木和夫(あらきかずお)
京都大学大学院医学研究科健康情報学分野客員研究員(疫学、医療人類学)、名古屋経済大学名誉教授。
1948年3月京都市生まれ。
1969年国家公務員採用上級甲種試験合格、1970年大阪外国語大学(現・大阪大学外国語学部)デンマーク語学科卒業。
INSEAD(仏)MBA、ヴィッテン・ヘアデック大学(独)経済学博士、京都大学社会健康医学修士(専門職)、オックスフォード大学(英)医療人類学修士。
法務省、Deloitte、KPMG、EY、名古屋経済大学大学院会計学研究科勤務等を経て現職。
著者等略歴は刊行当時のものです。