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世界の交易ルート大図鑑
陸・海路を渡った人・物・文化の歴史

世界の交易ルート大図鑑 陸・海路を渡った人・物・文化の歴史

編著者 フィリップ・パーカー
訳者 蔵持不三也
嶋内博愛
発売日 2015年4月27日
ISBN 978-4-86498-024-1
体裁 B4変型判・320ページ・フルカラー
定価 本体18,000円+税

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内容

人類は昔から様々なものを「交換」してきた。
人や物が行き来したいくつもの道は、日常の暮らしを変え、民族・国家の興亡に影響を与え、中世の商人文化、新大陸発見の時代へと通じていく。
産業革命や鉄道の普及による活況、科学技術の発展による輸送手段の変化、そして大戦や恐慌、飢饉による近代の混乱を経て現代に至るまで、交易ルートの歴史を多数の写真や地図を交えてわかりやすく解説。
経済的な観点だけでなく、文化的・社会的・政治的な交流も含め多角的に考察。
歴史上重要な100に及ぶ交易ネットワークを網羅。
当時の交易の状況を示す証言を、書物や手紙、旅行記などから引用し、100以上のコラムで紹介。
巻末に索引(約2000項目)と参考文献を完備。

目次

第1章 古代世界の交易ルート
先史時代の道/ウルクとその世界/東方との交易/古代アッシリアの交易/エジプト:アフリカへの入り口/青銅器時代後期の地中海/フェニキア人の交易/帝国時代:アッシリア、新バビロニア、ペルシア

第2章 古典時代の交易ルート
古代地中海世界の必需品と奢侈品/「池の周りの蛙」/入植、産物、征服/黒海の穀物交易ルート/アラビア半島南部からの乳香交易ルート/ローマと帝国の発展/街道と河川/魚醤とワイン/穀物交易ルート:アレクサンドリア-ローマ-コンスタンティノポリス/琥珀ロード/中央アジアのシルクルート/南アジアの初期交易網/インドへのモンスーン交易と周遊記/ラクダ:新しい交易手段/中東の隊商都市

第3章 中世の交易
イスラーム帝国の台頭と交易に対するその影響力/ウマイヤおよびアッバース・カリフ朝下の交易/十字軍以前のイスラームとヨーロッパの交易/メロヴィング・カロリング朝ヨーロッパにおけるエンポリアの発展/交易とシャンパーニュの大市/西方のヴァイキング/東方のヴァイキング/中世後期の塩交易/ブルッヘとフランドル、そして商業のヨーロッパ化/ハンザ同盟/交易ルート:地中海の海運/地中海とレヴァント地方におけるピサの交易ルート/地中海とレヴァント地方におけるヴェネツィアの交易ルート/地中海とレヴァント地方におけるジェノヴァの交易ルート/地中海におけるカタルーニャの交易ルート/砂糖交易1300-1550年/イスラーム世界の交易ルート:ファーティマ朝からセルジューク朝へ/インド洋交易:ダウ船/コーヒー:イスラーム世界のモカ交易/パクス・モンゴリアとマルコ・ポーロ/黒死病/アマルフィ

第4章 発見の時代における交易
ポルトガル帝国の台頭/インド洋とアフリカ:アラブ人の交易ルート/東南アジアと海上交易/明代の交易と鄭和/前コロンブス時代のアメリカ大陸における交易ルート/旧大陸と新大陸の出会い:コロンブスのアメリカ大陸発見/トルデシリャス条約:分割された世界/風:世界交易の鍵/コンキスタドールから交易商人へ:新大陸のビジネス・チャンス/コロンブス交換/新大陸の銀交易:ペルーからマニラへ/ニューファンドランド島のタラ交易と北米の発見/カリブ海の不法交易:密貿易と私掠船/東洋のポルトガル商人/ポルトガル、マカオおよび日中間交易/砂糖と香辛料:新しい産物、新しい交易ルート/壊血病――海のペスト/オランダ人:VOC(オランダ東インド会社)と東方交易ルート/オランダ西インド会社/東インド会社/ポルトガル交易帝国の後退と自由な海/企業から政府へ

第5章 帝国時代の交易
交易と新しい世界帝国/帝国時代のコーヒー/綿花交易:チンツとキャラコ/奴隷と砂糖:大西洋交易/アフリカ交易:象牙と金/中国の茶葉交易とティークリッパー船/帆船から蒸気船へ/交易条項:アヘン戦争/大運河:スエズ、パナマ、エリー/皮革交易/産業化と交易/石炭交易/銅の精錬とサウス・ウェールズ/大陸横断交易と鉄道/冷凍と食肉交易/第一次世界大戦と交易/両大戦間の脱グローバル化/大恐慌:交易停滞

第6章 現代世界の交易
グローバル化された世界/エネルギー/鉱物/穀物/生活資源と世界の食糧供給/コンテナ革命/人々/商船航路の危険な世界/中核的拠点と地域/鉄道と道路/空路と空港

編著者

フィリップ・パーカー(Philip Parker)
古代後期と中世初期を専門とする編集・出版者。
元外交官。

訳者

蔵持不三也(くらもちふみや)
1946年、栃木県今市市(現日光市)生まれ。
早稲田大学第一文学部卒。
パリ第4大学(ソルボンヌ校)修士課程・パリ社会科学高等研究院博士課程修了(文化人類学・フランス民族学専攻)。
モンペリエ大学客員教授。
現在早稲田大学人間科学部教授。
博士(人間科学)。

嶋内博愛(しまうちひろえ)
早稲田大学人間科学部卒。
同人間科学研究科修士課程修了。
ドイツ・フライブルク大学留学(ドイツ民俗学専攻)。
早稲田大学人間科学部助手、早稲田大学・女子栄養大学非常勤講師などを経て、武蔵大学人文学部准教授。
博士(人間科学)。

著者等略歴は刊行当時のものです。